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エージェントブログ
2021.06.27
敬愛する作家の一人である立花隆_氏が2021年4月に鬼籍に入られた。
享年80歳
氏にたいする様々な記事が、氏の薫陶を受けた有識者などのコメントとともに多くの書籍やニュースで掲載されているので、私ごときが氏の功績をあらためて述べる必要はあるまい。
言わずもがな「知の巨人」と言われた一人である。
権威にこびず、膨大なデータを根拠として己の信じるままを発信できる偉大な作家であった。
謹んでご冥福をおいのりしたい。
氏が執筆された本は、私の書斎にも数多く所蔵されている。
氏の名前を一躍、有名にしたのは圧倒的なカリスマ性を持つ田中角栄内閣を退陣に追い込んだ「田中角栄研究」であることに間違いない。
出版後も政治的な面や、出版社や業界団体のしがらみなど、当時これだけの内容を公表するのに氏が受けた圧力は想像に難くないが、氏を支えた心の強さに母親である橘 龍子(たちばな_たつこ)さんの教えがあったことは、氏の本を読んでいるかたであればご存じだろう。
曰く、今回のブログタイトルである
「魂を殺せない者を恐れるな」という薫陶である。
魂で得心できぬならば、「魂=尊厳」と読み替えても良いだろう。
この人間の尊厳や信念は、外圧によりたやすく瓦解するものでは、本来ない。
このような意味合いにおいてアウシュビッツ(ユダヤ強制収容所)を生き延びた、ユダヤ人の精神科医であるヴィクトール・フランクルが著した「夜と霧」でも、この人間の尊厳についての言葉が数多く紡がれる。
今日、もしくは明日、ガス室送りになるかも知れぬ過酷な環境の中で、フランクルは冷静に人間心理について考察し、人間の生きる意味や生かされる意味、そして表現は違えど「魂を殺せない者を恐れるな」とのメッセージを発信した。
人間は欲望だけではなく、家族愛や仕事への献身など、様々な使命感を持って生きている。
どんな状況においても自分の本分を尽くし、人の役にたつことに生きがいを見いだすことが大切であると、己の心に深く刻み、その信念をもとに医師としてチフス患者の病棟で働きながら、仲間たちに希望を持つことの大切さや、人間の希望は暴力などでは消すことのできない「自分自身の魂が持つ“力”」である事を語り、仲間を勇気づける。
ひるがえって、わたしたちRE/MAX_エージェントについて加入を検討している方に説明をおこなうと
「固定収入がないから生活が……」
「現在、会社でそれなりの立場にいるからスグにはちょっと……」
など、実際に無理であるのか踏ん切りがつかないのかまで知らぬが、言い訳ともとれる言葉が語られる。
それはそうだろう。
安定した会社に勤務して、労力に見合っているのかどうか知らぬが定期で給与が支払われ、「これだけ頑張っているのに給料が安すぎる」と、同僚と酒場で互いに慰めあい、翌日、酒の残る頭をかかえ溜息をつきながら日常に埋没する。
「収入は我慢の度合いである」
「仕事が楽しいわけがない」
と考えるのは自由であるし、それがある意味で正しいのかも知れぬ。
だがね、それで毎日が楽しいかい?
「今日、存ずるも明日もと思わぬなかれ、死のいたって近く危うきこと脚下にあり」
と、正法眼蔵随聞記(しょうぼうげんぞうずいぶんき)の中で、懐弉(えじょう)は道元の教えを紹介している。
どのような夢を追い、日々、生活するかは公序良俗に反しない限りにおいて自由である。
現状に満足し、生活するのも良し。
不満を抱え、鬱々とするのもまた良し。
だが夢を掲げ、不動産エージェントとして活動をしたいという方には最大限、協力させて戴く。
詳細に話をお聞きになりたい方は、気軽に連絡を戴きたい。