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エージェントブログ
2023.03.08
先日、私が「不動産調査・最新の法解釈」などの分野でコラムを寄稿している「不動産会社のミカタ」編集長である野村氏よりメールを戴いた。
完全無料で利用できる「役所調査と重説作成の業務効率化サービス」を開始したという案内にくわえ、今後、さらに利用しやすく改善を加えるため実際に利用して奇譚のない意見が欲しいという要望である。
実際に試してみて驚いた。
重要事項説明書を作成するために必要な調査項目が、国土交通省の標準書式に準じた順番でズラリと並んでいる。
ご存じのように、仕事であるとはいえ役所調査はかなり面倒である。
経験が少なく要領を得ていなければなおさらだろう。
であるが、このウエブアプリを利用すれば、わずらわしい役所調査がスマホでかんたんに行える。
アプリには「スマホで役所調査メモ」のほか、重説の記載例を500種以上掲載する「記載例・例文集」など、現場経験者が「自分が重説を作成するなら絶対に欲しい」と思うコンテンツが用意されている。
必要最低限のタップ操作で役所調査を完了することができ、「次はどこへ調査に行くのだっけ?」と悩むことがなくなる。
またほとんどの項目が「タップするだけ」「選択肢を選ぶだけ」 でメモできるように設計されており、道路幅員などの「数字」を入力しなければならない項目は、自動的にスマホのキーボードが数字入力モードに切り替わるようになっている。
また調査が完了すれば、その結果はメールで会社のPCに転送することもできるのだから、うっかりミスの防止や、社内在中のスタッフが業務分担し、書類を作成できるなど業務効率化にも期待できる。
私のような暦年の経験者でも時折悩むのが、重要事項に記載する際の「表現方法」であるが、これも例文集を利用することにより容易になる。
下記のように表示されている該当項目から、選択していけばよいだけだからだ。
例文は端的に以下のような形で確認できる。
これをコピペして、調査した数字などを入力するだけで、重要事項などの補足説明として利用できる。
これは不動産初心者ではなくても嬉しい機能だ。
現在、この例文集は500以上対応しているが、今後さらに増やしていくとのことだ。
さらに地味ではあるものの嬉しいのが延床面積計算機能である。
不動産業では無い方には理解がしずらいかも知れないが、分譲マンションや商業ビルなどの場合、延床面積を計算するだけでも苦労する。
正確さが求められるのだから、計算を間違えれば最初からやり直すのは当然だが、計算機で行っていればこのミスが頻発する。
そこで、登記情報サービスによりPDFで入手した謄本から、床面積が記載された部分をコピペするだけで延床面積を自動計算するツールは、とくにタワーマンションの延床計算に重宝するだろう。
これだけ豊富な機能が「無償」で利用できるというのもスゴイことだが、私たち不動産業者の業務効率化はもちろん、一般方でも自己所有の不動産をよく知るといった意味で利用すれば遊び感覚で利用しているうちに相応の知識が得られることだろう。
記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹