NEWS
お知らせ
エージェントブログ
2022.11.22
コンバージョンと言う言葉をご存じだろうか?
直訳すると「転換や変換」という意味になるが、 WEBマーケティング分野では広告費などのコストが成果に「転換」されることを指す。
しかし不動産業界では「用途変更」を意味する。
同じ言葉であっても業界によりその意味が変化することはよくあるが、今回は不動産のコンバーション、つまり用途変更の知識について語ろう。
不動産におけるコンバージョンを推奨しているのは、管轄省である国土交通省だ。
その背景にあるのは「増加の一途をたどる空家」解消である。
本年度の基準地価は全国平均値で上昇に転じたが、それは三大都市圏を始め、政令指定都市や、開発等により需要が増加した一部地域が平均値の引き上げに寄与したのであって、上昇に転じていない地域は数多くある。
また基準地価が上昇した地域は、それを査定根拠として流通価格も上昇に転じるのだから、一般の勤め人では手が出ない金額となる。
そうすれば流通価格が高く「売れない物件」がストック市場に溢れ飽和状態になる。
そのような飽和状態でも売れる物件は、よほど立地条件等で魅力的な物件であるなどの特徴がある場合を除けば、市場価格において割安な値付けをしている物件となる。
誰しも「少しでも安く買いたい」のは当然であるから、そのような現象が生じるのも摂理であろう。
そのような市場に、管理不全の空家等を出しても、当然に売却には相応の時間が必要となる。
であるから、空家等の所有者が、既存建築ストックの用途変更による活用を検討すべきであろう。
不動産仲介業者の傾向であるが「建築基準法は設計士の分野」とばかりに、ごく基本的なことは覚えていても、積極的に建築基準法を学んでいる営業マンは多くない。
であるから空家活用における根拠法としての、建築基準法に基づき一般住宅から宿泊施設や飲食店、福祉施設への用途変更を検討した場合の知識や、それによる税金面での提案ができない傾向が見られる。
広く知識を有しているのが、信頼できる仲介人のハズなのだが…
記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹