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エージェントブログ

2022.11.10

【知りたるは】

知識欲を満たすためもあるが、主に執筆業務や自己スキルを標榜するため、日々、不動産に関する情報をネットや書籍、セミナーに参加をするなどして入手するよう心がけている。

 

そのような中、最近、継続的に執筆しているコラムの「ネタ」として国土交通省住宅局が令和4年10月に公開した「空き家政策の現状と課題及び検討の方向性」を読み込み、さらにそこに記載されていた経産省等、各省庁によるデータの変動状況などを調査した。

 

それによれば2045年前後に日本の人口は1億人を下回り、それから20年後の2065年では推計日本人口が88,077万人まで減少するらしいのだ。

少子高齢化が問題とされる昨今ではあるが、医学の発展により平均寿命がどれだけ伸びようが永遠ではない。

 

出生率が減少すれば、いずれ人口が減少するのは当然の帰結である。

 

出生率が減少すれば世帯数が減少するのは当然で、さらに所得問題等の影響もあるのだろうが2021年の生涯未婚率は男性23.4%・女性14.1%も存在している。

 

既婚者は理解していると思うが世の中「結婚が全て」ではない。

 

ニヒリストであるボードレールに言わせれば「結婚は人生の墓場(実際は誤訳である)」であるらしい(個人的には同意しかねるが)

別段、結婚を推奨するわけではないが、この傾向はさらに増加していくと予想されており、結果として世帯数も減少する。

 

独身で住宅を購入する方もおられるが、売買実績からいえばまだ少数派だ。

 

多くは結婚を機に、もしくは子供が生まれた、つまりは世帯数の増加により必然性が生じ購入を検討する場合が多い。

 

高齢者が無駄に大きな郊外の自宅を売却し、都心部の分譲マンションなどに住み替えを検討するのも子供が育ち家を出たなど、世帯数の変動が原因である。

 

かように世帯数の増減と不動産は密接に関係している訳だが、世帯数が減少すれば住宅ストックも増加することになる。

 

管理されていればそれも良いのだが、管理不全住宅(放置空家)が増加するのはいただけない。

 

空家対策特別措置法や登記義務化など、減少が見込めず増加の一途をたどる管理不全空家等を抑制するために様々な法案が施行されてはいるが、残念ながら増加を抑制するまでには至っていない。

1988年からの20年間で576万戸から849万戸、つまりは1.5倍も増加しているからだ。

 

さらに賃貸転用や売却中など二次的利用を除き、長期にわたり不在状態の住宅(分類上ではその他空家と呼ぶ)だけを見れば1.9倍もの増加率である。

 

世帯数の減少と住宅ストック数の増加を表したのが下記のグラフであるが、すでに住宅ストック数は大きく世帯数を上回っていることが確認できる。

この格差は年を追うごとに大きくなっていく。

 

このような現実を知れば大規模再開発などが計画され、まちがいなく土地価格等の上昇が見込まれるような地域であれば話も変わるが、需要が少ない地域の不動産を後生大事に所有しているメリットは存在しないことがお分かりいただけるだろう。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹