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エージェントブログ

2021.07.08

【盛土造成_行政も把握できていないという驚愕の事実!!】

先日、「盛り土造成は根拠なく不安がる必要はない……なぜなら」というブログを執筆したが、その後の行政情報を見て私も知らなかった事実が判明したので、訂正の意味も含めて続報とする。

 

前回ブログ【熱海市における土石流発生と宅造の因果】

根拠なく不安になる必要がないのに変わりはないが(造成工事の検査は、厳しく充分な安全配慮がなされているから)宅造竣工後の管理が、行政はまったくといってよいほど出来ていない事実が発覚したからだ。

 

つまり、検査はするけどその後の情報整理や現状把握が杜撰だった。

 

赤羽_国交相は「全国の盛土を総点検する方向で考えなければならない」などとコメントしたが、宅造以外を管轄外とする国交省でどのように総点検するつもりなのだろうか?

自己の権限外に関する無責任なコメントである。

 

実際に宅造検査をおこない、総点検となれば実質的な調査を行うのは地方自治体となるが、全国的みても総点検該当箇所は膨大になり、それらを総点検するとなると費用や人材も含め勘案すると、ほぼ不可能に近いというのが個人的な感想だ。

 

その中でも地方自治体が指定する土砂災害警戒区域の点検は急務であるが、北海道の危険箇所だけでも1,807箇所が危険箇所とされ、そのうち85%の10,045箇所について危険区域に指定されている。

 

北海道だけでこの数であるのだから、全国ではいったい何件になるのか?

よしんば、これらを総点検できたと仮定しよう。

 

必ず、あらたなる危険指定区域が発生する。

 

するとどうなるか?

 

ハザードマップが広範囲に渡り、刷新される。

 

新たなる危険指定箇所が増加する。

 

そして指定された土地の価格は、一気に値下がりする。

 

それはそうだろう、誰しも多量の雨が降った時に宅造崩壊や土石流発生の危険性があるところに好んで住もうとは思わない。

 

ことが起こってから慌てるのは行政の体質ではあるが、個人財産である地価に大きく影響を与える盛土造成を、検査終了後は関与せずとは如何なものか?

 

北海道の鈴木直道知事が発令した道内盛土造成・総点検指示にたいして

 

「建設残土の盛土については担当部署が分からない……」と、自治体担当者がコメントを出すとは情けない。

 

これは我々、知識のある不動産業者や造成工事関連会社などの民間が手を携えて行政に協力し、手助けせねばなるまい。

 

noblesse oblige⸨ノブレスオブリージュ⸩ 力ある者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるからだ。

 

盛土状態の調査や、液状化や一部土石流出が始まっている土地でも是正方法はある。

 

大切なのは、現状の状態を正確に把握し適切な手を“打つ”ことである。

 

もちろん調査をしても、是正工事をしても相応の費用は発生する。

 

ただ「命は金に変えることはできない」

 

もう一つ

 

自分の所有地が危険地域の可能性がある場合

 

「指定される前に売り逃げを……」と、安易に考えてはならない。

 

私個人が売主側としてそのような物件取り扱いをした場合には、予め同意を得たうえで徹底調査をするが、もし買主側仲介で直接調査ができずに後日発覚した場合には、相手方を契約不適合責任で徹底的に追い込む(むろん、悪意で故意につげなかった場合であるが)

 

いずれにしても今後の行政の動きから目を離すことが出来ないようだ。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹