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エージェントブログ

2022.01.08

【登記義務化まであと1年】移転登記は自分でできる!!

年が明け2022年。

 

相続や住所移転時の登記義務化が、いよいよ来年の4月からとなった。

 

登記を義務化していなかった弊害により、所有者不明地が九州本島と同じ大きさまで膨れ上がったことを受けての義務化である。

 

所有者不明であるから、地方税である固定資産税を徴収できないのだから財政面で問題があるし、なにより放置空き家は不審火など治安面でも問題があることから政府も放置していられない。

 

もっとも「登記」というと何だか身構えてしまうが、単純に言えば車などと同じ「名義変更」のことだ。

 

ただし不動産の場合には名義変更という言葉が存在せず、所有者の名義を移転する法的行為として相続や売買、贈与などによる場合には「所有権移転登記」引っ越しなどにより所有者の住所が変更になった場合には、登記簿に記載されている住所も併せて変更する行為として「変更登記」とよばれる。

 

不動産はその価値を国が保証している財産だが、土地・建物に名前を書くことはできない。

 

例えばあなたの所有地に関係のない第三者が勝手に家を建てても、近所の人にはその人が所有者なのか悪意を持った占有者なのか分からない。

 

そのような第三者にたいして対抗要件、つまり土地・建物が「○○町に住んでいる○○が所有ですよ!」と、権利を主張するために必要とされるのが「登記」である。

 

登記により利益を得るのは登記名義人だ。

 

であるから権利を主張するための登記行為は、わざわざ法律で「義務」にしなくても率先して行うだろうというのがこれまでの考えであった。

 

「権利の上に眠る者を保護せず」という法格言があるが、登記しないことにより不利益を受けるのは当人なのだから、そんなことまで法律は関与しませんというのが従来のスタイルであり、基本的な国の方針も同様である。

 

例えば要件を満たしていれば受けられる住宅ローン控除による還付も、申請しなければ受けることはできず「知らなかった」と駄々をこねても、政府広報は行っているのだから「還付申請をしなかったア・ナ・タが悪い!」というのと一緒である。

 

このように本来であれば、権利を持ちながらその利益を放棄している未登記者に、政府は関与しないのだが、所有者不明地が九州本島よりも大きくなってしまい、このまま放置を続ければいずれ北海道と同等の大きさで所有者不明地が生まれる試算となったことから慌てて登記を義務化にするしかなかった。

 

さてこの登記義務化だが、法律施行まで1年以上あるからと安心してはならない。

 

ちなみに義務化により、登記をしていない場合には10万円の過料がかかされることになるので間際に登記の駆け込み申請が集中することが予想されるのだが、登記原因が相続の場合などでは必要書類を集めるのにも時間がかかる。

 

司法書士に丸投げしても、代理権限で取得できる書類には限界があるし、そもそも「相続が争続」とかしている問題などは、専門家が介入したからといってすぐに解決できる訳でもない。

 

ぎりぎりになって慌てないように、早めに準備しておくことが肝心だ。

 

このような話をあちらこちらで書き散らかしていると、登記に関しての専門家であると勘違いをされて「相続登記や住所移転登記は自分でできるの?」と質問をうける。

 

登記が放置されている原因として、別段、使う予定もない土地だから司法書士などに費用を払ってまで登記をしないという「登記費用を惜しんで」と言う方が一定数いるようだが、結論からいえば

 

「できる!」

 

さらに昔とは違い現在はオンライン申請が可能であるから、手書きで書類を書かなくてもネット上で完結できてしまう。

 

多少なり専門知識は必要とされるが、所有権移転登記や住所移転の登記は別段、難しくもない。

ただし、相続などでトラブルがおきていないとことが前提だ。

 

難しくないのは単純相続の場合などである。

 

揉めている場合には司法書士などの専門家に相談するのが安全だ。

 

間違っても、共同相続人の同意を得ていないのに書類を偽造してはならない。

 

いうまでもなく犯罪行為だ。

 

さて今回は、あくまでもトラブルが生じていないと言う前提で登記方法について解説しておこう。

 

まず原因が「相続」の場合に必要とされる登記必要書類だ。

 

  • 固定資産納税通知書および固定資産評価証明書
  • 権利証または登記識別情報通知
  • 登記簿謄本(登記事項証明書)

 

続いて登記申請に必要な書類は下記。

 

  • 所有権移転登記申請書(法務局のホームページからダウンロードできる)

 

  • 被相続人の出生から死亡まですべての戸籍謄本

 

  • 被相続人の住民票の除票

 

  • 相続人全員の戸籍謄本(遺産分割協議書に名前のある全員分)

 

  • 不動産を相続する人の戸籍謄本

 

  • 不動産を相続する人の住民票

 

  • 遺言(法的な要件を満たしている遺言書がある場合)

 

  • 相続関係説明図

 

  • 遺産分割協議書

 

  • 印鑑登録証明書

 

申請書の記入方法などについては、管轄地法務局のホームページで登記の流れを解説している。

 

登記申請書の記載例も、条件に合わせた内容で豊富に用意されているはずだ。

 

書式をダウンロードして記載する場合にも、記載例が公開されているので悩むほどではないだろう。

 

先ほども解説したが、スキャナーによる必要書類の取り込みなどパソコンを日頃から使い慣れている方であれば、オンライン申請がおすすめだ。

 

オンライン申請の流れについても、法務局のホームページで紹介されている。

 

注意点だが、オンライン申請を利用するにはマイナンバーカードを持っていることが条件だ。

 

マイナンバーカードを持っていない方は、通常の書面申請しか利用できない。

 

オンライン申請では先ほどご紹介した書類の準備を終えてから申請者情報の登録や申請用ソフトのインストールが必要となる。

 

この手順は、法務局で紹介している流れに沿っておこなえばそれほど難しいものではない。

 

ちなみにだが、自分で移転登記をやればどれぐらい費用を軽減できるかが大切かと思うので解説しておくが、単純相続による所有権移転登記の司法書士手数料が概ね¥60,000~70,000円(相続人の人数など条件により変動します)であるから、その分だけトクになる。

 

その他に必要な登録免許税は、相続による特例などを除けば、基本的に課税標準額(固定資産税評価額×0.4%)と決まっている。

 

それ以外に必要書類とされる住民票や印鑑証明、登記事項証明などは誰が取得しても金額は同じですから、自分で申請をおこなうことにより得られる利益は、司法書士手数料の部分だけだと理解しておけばよいだろう。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹