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エージェントブログ

2022.05.04

【我思う故】

タイトルを格調高くデカルトの「方法序説」から引用して用いても三文文士の文章が格調高くなる訳では無論ない。

 

「我思う故に我あり」は方法的懐疑による推論において、自分を含めた世界の全てが虚偽だとしても、まさにそのように疑っている意識作用が確実であるならば、そのように意識している我だけはその存在を疑い得ないとの確証を得る考えを端的に表した言葉だ。

 

つまりは「自分は本当は存在しないのではないか?」と疑っている自分自身の存在は否定できないとする存在証明であるが、世間はゴールデンウィーク真っ盛りである。

私はと言えば変わらず早朝から起き出して文章を書いている。

 

さてそれほど生活に困窮している訳でもないのに、大型連休も関係なく朝から仕事をしているのは人混みが嫌いだからだ。

 

旅行に出かけるならシーズンオフの閑散とした観光地を尋ねるのを好むし、流行している飲食店などに興味がなく、5人も座れば満席のカウンターと、テーブルが二卓ほどの、無口で愛想のないオヤジが営む居酒屋で酒を含むほうを好む。

 

でなければ気のおけないバーテンダーが切り盛りする、あまり流行っていないカウンターバーであろうか。

無論、味や雰囲気が悪いところは願い下げだが、そうでなければ居心地の良さを優先する。

 

ようするに捻くれ者である。

 

本好きが高じて自ら文章を書くようになったが、当然に読むほうが好きである。

 

週5日は本屋に通い、廃盤の本は図書館で取り寄せる。さらには古書店巡りやアマゾンで「ポチッ」も日課であるから気を抜けばすぐ書斎が本で埋まる。

 

比較的に本を読のは早いほうだが、購う速度に適うものではない。

 

特に仕事で法律関連の文章を書くことが多いので「判例六法」は常に手元にあり、法概論や冊子などの資料も脇机に積まれており、結局のところ何がなんだか分からない状態となる。

 

「両立しない造形の秘技と貨幣の強引」などと中原中也の詩を意味なく口ずさんでも書斎が片付くわけでもなく、さすがに叢書整理に手を付けなければマズイと思う今日このごろである。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹