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エージェントブログ
2022.11.08
一物四価と言われる不動産価格であるが、一般的な広告等でみる土地価格以外に公示価格・路線価格・固定資産税評価額など様々な価格が存在し互いに影響を及ぼているのが不動産価格である。
もっとも一般的な方からすれば「売る・買う」場合に注目するのは流通価格であろう。
本年度は全国的な傾向として公示価格を始めとする価格が上昇に転じた。
価格の上昇はもともと値の高い首都圏が注目されがちだが、値上がりしているのは地方圏も同様である。
なんせ本年度もっとも上昇率が高かったのは私が活動する北海道で、プロ野球日本ハムの新球場が建築されている北広島市であったからだ。
何らかの新施設等が建築されることで、その近隣が期待値含みで値を上げることはよくある。
実際、コロナ渦以降テレワークが普及したことによりオフィス需要は激変し、首都圏ではオフィス空室率が低下し、それにより賃料が下げられている傾向が顕著に現れている。
反面、新幹線延伸を控えた札幌駅東側における大規模再開発により近隣の土地価格は一気に上昇し、新たな需要を求め企業が駅周辺のオフィスへの移動を検討するなどにより賃料は上昇している。
需要があればそれに対応するため供給が生まれるが、そのような意味合いから札幌駅周辺は全国から熱い視線が向けられている。
やっかいなのは駅周辺に限らずその近隣も一律、値を上げていることである。
建築資材の値上がりは一旦、落ち着きを見せていたが、その後の歴史的な円安により結果的にはさらなる上昇に転じている。
札幌周辺部の新築マンションは、一般的な勤め人では手の出ない価格まで上昇が続き、販売するデベロッパーも苦肉の策として平米数を絞込んだ間取りにより金額を下げようと必死だ。
32年間不動産に関わり続けているが、先行きの見通しが立ちにくいのが昨今の不動産市況である。
記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹