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エージェントブログ
2023.02.20
下手なりに様々な不動産サイトに記事を寄稿し、あまつさえ監修などを手掛けているからだろうか、時折「奥林さんの書かれる文章って面白いですよね」と言われることがある。
自分で読み返して面白いと思えないのだから世辞であることは理解しているのだが、その後に続く言葉がタイトルとした「僕(私)は文才がないので長い文章はかけません。どうしたら書けるようになるのですか?」という質問である。
んなこと知らん!
気がつけばそこそこ書ける不動産系ライターとして名が売れ仕事のオファーが途切れないだけである。
お仕事だから毎日、休まず書いているが自身の文章を面白いともタメになるとも思っていない。
であるが私の「普通」が世間一般において普通ではないらしく、32年に渡り積み重ねた不動産トラブルの対応法などに関する知見が若い世代には多少、参考になるらしい。
アスリートを引退してから高額な給与に騙され下足を付けた不動産業界であるが、まがりなりにも魑魅魍魎のうごめく世界で生き抜き、それなりにお世話になってのであるから恩返しも必要である。そのような思いから実益もかねて下手なりに文章を綴っている。
話が脱線したが、どうしたら文章が上達するか。
私も知らんが、ともかく毎日書くことだろう。
その際に上手い下手など関係ない。
そもそも上手い(いい)文章とは何だろう?
大学教授などが翻訳した古典文学の古書などは、それが権威であるとばかり嫌がらせのように難解な表現を用いて書かれていることも多く、とてもではないが読めたものではない。
作品が持つ素晴らしさゆえに無理をして読むのだが慣れるまではおよそ「苦行」でしかない。
敬愛する浅田次郎もなにかのインタビューで語っていたが「いい文章はわかりやすい。古今東西、名分といわれているものに分かりづらい文章など一つもない」と言っておられた。
夏目漱石も当時、美文調の文章が「良し」とされる時代に反発し、きらびやかな漢字で飾り立てた文章など真似てはいけないと提唱していた一人である。
結局のところ単純明快で簡素、しかもわかりやすい表現で肩の力を抜き書かれた文章が「いい文章」なのだろう。
偉そうに解説しておいて何だが、私は「分かりにくく、むやみに長い。常用漢字ではないものを使用することも多い」という真逆の文章を書き連ねている。
いい文章を書けるようになるにはまだまだ時間が必要のようだ。
記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹