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エージェントブログ

2023.03.11

【仕方がない】は仕方なくはない

3月も中旬近くなると、4月並の気温まで上がる日がちらほらとある。

 

私の活動する北海道でも雪解けは進み、執筆に疲れた時おこなう散歩でそこかしこに「春」の訪れを感じる。

 

まさに芽吹く春だ。

 

そのような時期によるものだろうか、最近むやみに研修講師やセミナー依頼がおおく、そのために行うMTGのほか新規の執筆や監修の依頼、不動産コンサルのオファーが立て続けに入り妙に多忙である。

 

であるが、それほど頭の出来が良くはないのでアウトプットばかりではすぐに枯渇してしまう、よって日頃からのインプットはかかせない。

 

私の場合、インプットは主に「本」でおこなう。

無論、ネット情報を参考にするほか、国土交通省など各省庁の研究会へウェビナー参加するのも重要な情報収集の手法ではあるが、自分のペースで作者と対話しながら行う読書が私は性に合っているようだ。

 

先日、敬愛する斎藤考氏の本を読んで初めて知ったのだが、英語には「仕方がない」を適格に表現する言葉が存在していないそうだ。

 

試しにGoogleで「仕方がない」と入力すると「it’s no use」と翻訳された。

 

これは「言っても無駄」、「これ以上議論しても意味ない」などの表現に用いられる言葉で、「仕方がない」とはちとニュアンスが異なる。

仕方がない(しかたがない)は、理不尽な困難や悲劇に見舞われたり、避けられない事態に直面したりした際、粛々とその状況を受け入れる心境を表す慣用句であり、根底に「諦念」が存在している。

 

政治家がよく口にする「遺憾に思う」なんて表現もあるが、本来の意味は「思いどおりに事が運ばず 残念である」との意味合いであるが、ニュアンスとしては「自分はきちんとしていたのだけれど、他が勝手にやりました~」なんて逃げの姿勢が見え隠れする。

 

不動産業界に長らく身を置くと、この「仕方がない」を聞く頻度が高い。

 

もっとも、不動産に限らず営業マンはみなこの言葉を聞く機会が多いだろう。

 

同業他社に競り負けた時に「頑張ったけれど仕方がないね~」などと自己憐憫に用いいられる場合や、他決されたときの断り文句として「〇〇さんの方が安かったんだから、仕方がないでしょう」なんて言い回しで使用される。

 

フリーランスとして個人で活動し、責任を自らが背負う私たちフリーランスに「仕方がないね~」と言う言葉は通用しない。

 

自らが成した行動により結果が生じれば、それを受け止めなければならないからだ。

 

志高く業務に邁進していこうと思う。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹