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エージェントブログ

2022.09.25

【不動産調査に思い込みは厳禁】な理由

不動産業者の業務において思い込みは厳禁である。

 

査定依頼時等において近隣嫌悪施設の有無や物件状況は所有者による告知を参考にするのだが、それ以降の独自調査を省略して購入希望者等に「聞いた話をそのまま」説明するのはプロの仕事とはいえない。

 

もっとも、各種の判例や宅地建物取引業法の解釈においては、物件状況報告書等により告知された内容をそのまま説明すれば説明責任を果たしたことになるので、よしんばトラブルが発生しても業者は責任を逃れることができる。

 

であるがそれがプロの仕事であろうか?

責任が追求されぬからと、最低限の調査で茶を濁すことがプロの仕事であってはならない。

 

たとえば事故物件についても「積極的調査が必要であるとは解されない」というのが法解釈であるが、購入もしくは賃貸して入居する身になれば、説明義務がないから説明しませんという考え方には同意しかねる。

 

私は全国津々浦々から寄せられる不動産トラブルに関し、コンサルタントとして対応することが多く、そのような実務経験が各媒体へ寄稿するコラムの元ネタとなっているのだが「違法性は棄却されるが道義的には如何?」という内容の相談案件が多い。

 

結局のところ不動産業者のモラルにより発生した事案が多いからだ。

もちろん相談者からの聞き取り内容を鵜呑みにして判断するようなことはしない。

 

基本的に人間は「自分の都合のよいように物を見、語るものである」からだ。

 

そのようなことは齢を重ねれば習わずとも学ぶことであるが、そうとは理解していても聞き取りをしている間にバイアスがかかり、蓋然的事実として認識してしまうことがある。

 

トラブルが発生した場合、和解に至らない場合の最終的な解決手段は裁判によるが、裁判において重視されるのは法を適用する前提である「事実」と、過去の判例等を踏まえ、その事実にたいしどのように「法を解釈するか」である。

 

法律や判例の絡むコラムを執筆している関係上「判例六法」は常に最新の物を手元に置き、日に数度調べるが、時間のある時には不動産と直接関係のない判例をながら読みして、興味を引かれる事件については裁判所判例データベースにアクセスし詳細な内容を確認することを日課としている。

 

もっともこれは趣味であるから人に薦めようとも思わぬが、法解釈や援用における知見が広がるので、少なからず高額な財産を扱う不動産業者であれば学んで「損」はないだろう。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹