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エージェントブログ
2021.09.10
ひとことで「不動産業」と言っても、その範囲は広い。
たんなる仲介業者でも、「売買」と「賃貸」に専門が分かれる。
それなりに経験があれば両方の業務をこなせるのだが、得てして「賃貸」を専門に経験してきた営業マンは、宅地建物取引士の資格を有していても「売買」に関する知識に疎かったりする。
また不動産投資を扱うには金融や収支計画・税務など、不動産業以外の会計学にも長けていなければならない。
設計施工業者は建築免許以外に宅地建物取引業免許を有している場合も多く、そのような業務形態からであろうか、広義に不動産業と分類されることもあるが、そもそも建築業と不動産業は別物である。
競売や任売も不動産業者が関わるが、ある程度の特殊なスキルが必要とされることから、一度も手掛けたことがない不動産営業などザラにいる。
つまり1流と呼ばれる不動産営業は、不動産実務は当然として法学・会計学・建築学・温熱環境学・心理学などに少なからず通じている必要がある。
まさに超人的な素養だ。
例えば医学生は4回生になると1年かけて全診療科を回るポリクリ(ドイツ語_Poliklininikから由来)とよばれる短期間の臨床実習を必須としているが、これは手術の見学やカンファレンスに参加することで自分が進むべき専門分野を選択するためだ。
司法試験合格者も、司法修習として約1年をかけ実務法曹となるべく厳しい教育がされる。
不動産業に関してはそのような制度がないのに、むやみに取り扱い範囲が広い。
結局、自ら学ぼうとする営業とそうではない者の差が、歳を重ねるごとに開く。
そのため「不動産歴○○年の営業○○に、お・ま・か・せ、ください」と、ポスティング広告に記載されていたので頼んでみたら、あまりにも知識がなくツカえなかったなどの声も聞こえてくる。
そこで、不動産営業マンの知識を図る目安としての質問を考えて見た。
1.建築基準法42条第1項の1号~6号までを教えてください。
2.公図と法14条地図はどう違うのですか?
3.見えざる瑕疵って何ですか?また、契約不適合との違いを教えてください。
4.閉鎖事項証明書ってなんですか?
5.公証人役場の確定日付ってなんですか?
基本的な質問であるからスラスラ答えられて当然だが、この程度でアタフタ
したり話をすり替えようとする場合には注意が必要だ。
記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹