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エージェントブログ

2022.11.07

【不動産おとり広告】本当に増加している?

情報収集のため、不動産関連情報のうち有益な情報を提供しているサイトに会員登録して最新ニュースを入手できるようにしている。

 

その中で某不動産コラムライターが「不動産おとり広告が増加」なる記事を掲載していたので興味を持ち読んでみた。

 

内容は何を今更と思うような代物であったが、コンプライアンスが尊ばれる昨今、かつ不動産広告表示規定が刷新された現在において旧態依然の「おとり広告」が実際に行われているのか甚だ疑問である。

もともと高額な不動産売買において購入者等に誤解を与えないよう景品表示法第5条第3号の規定に基づく告示がなされ、それにより「不動産おとり広告に関する表示」として自己の供給する不動産取引に顧客を誘導する手段としては下記のような内容の広告が禁じられている。

 

(1)取引の申出に係る不動産が存在しないため、実際には取引することができない不動産についての表示(例…実在しない住所・地番を掲載した物件)

 

(2)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示(例…売約済みの物件)

 

(3)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引する意思がない不動産についての表示(例…希望者に他の物件を勧めるなど当該物件の取引に応じない場合)

 

これらを意図的に行った場合においては消費者庁長官は当該事業者に対し、賠償命令などの措置を行うことができる他、当然に宅地建物取引業法における禁止行為として処分される。

 

気持ちは分かるが割に合うものではない。

 

とはいえ、私が不動産業界に入った32年前はどの業者もかなり「危ない」広告を掲載していた。

 

さすがに存在しない物件を広告掲載したことはないが、他社ではそれに近いような物件を広告していた。

 

それから法整備や違反時の罰則が強化されているのだから、今更、そんな業者は存在しないのだろうと思って消費者庁のホームページを検索したら、何と注意喚起が掲載されていた。

 

まだ存在しているのだな……

 

感覚的にそれほどでもないと思われるだろうが、街中で見かけるコンビニエンスストアより数が多いのが不動産業者である。

令和3年度末の業者数は128,597業者で、統計を開始された平成7年度以降、増減を繰り返していたが、平成26年度に9年ぶりの増加に転じた以降は8年連続増加している。

 

それにたいして不動産取引件数は別段、増加している訳でもなく地域によって減少に転じていいるのだから「食えない」業者がかなりの数に達している。

 

他業種と比較して参入しやすいのが不動産業者の特徴であるが、特筆した営業スキルやスキームが存在せず「その他大勢」の事業展開をしていれば、早晩、廃業するのが関の山だ。

そのような業者が生き残るため「おとり広告」を実施していることも考えられるのだから、行為は糾弾されるべきではあっても同情は禁じ得ない。

 

もっとも見通しが甘いのに開業した自身の責任ではあるのだが。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹