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エージェントブログ

2022.09.27

【ハザード情報はマップだけではない】自然災害伝承碑活用のススメ

不動産業者、とくに私達のような不動産エージェントはエリアに限定されず活動を行える。

 

私は北海道札幌市を拠点としているが、Zoom等を利用してのコンサル依頼は全国対応しているし、要望があれば全国どこの不動産でも扱える。

 

むろん海外不動産も含めてだ。

 

ただし全国の不動産を扱えると言っても、移動距離の問題やそれに関する経費等も勘案すれば、物理的にある程度は活動エリアが限定される。

 

であるからそのようなメインとなるエリアについては、地元情報も含めプロとしての知見は有していたいものだ。

 

それは各地方で語り継がれる伝承についても同様である。

 

そのような語り継がれの一種である「自然災害伝承碑」をご存じだろうか?

 

例えばこんな石碑である。

売買契約等でおこなわれる重要事項説明においては、ハザードマップを用いての当該地に関する説明が義務とされているが、あくまでも現状の水害に関する情報説明に留まる。

 

過去にどのような災害があつたのかまでは説明されない。

 

治水技術等が未熟であったためにおこった水害も多いのだが、過去に起こった各種災害等を理解すれば、どのような災害にたいして影響を受ける地域であったのかを判断する情報源と出来る。

 

内見時などによくある質問として「昔、この地域はどんな場所で過去にどのような災害があったの?」などと聞かれることがある。

 

かって不動産のプロは、少なからず地域に精通しており「この界隈はその昔、田園地帯で……」などとよどみなく説明できていたが、最近はそうでもないようである。

 

もっとも説明義務があるわけではないので「分かりません」でも問題はないが伝承碑によれば大正時代に台風による大規模災害が起こり、その再発防止のため治水工事が行われ……」などスラスラと答えることができれば尊敬の眼差しを受けるだろう。

 

もっとも私達だって努力して覚えているのだ。

 

例えば時系列地形図閲覧サイトである埼玉大学教育学部の人文地理学研究室で運営する「今昔マップ」を利用して、エリア発展の歴史を時系列で確認する。

また「自然災害伝承碑」については国土地理院地図で所在を確認し、時間に余裕のある時に現物を見に行くようにしている。

 

過去の地震・津波・洪水・噴火といった自然災害の状況や教訓を後世に伝える目的として作成されているのが「自然災害伝承碑」であるが、その形状は慰霊碑や記念碑、モニュメントとして残されており、その数は全国で2000~3000基と言われる。

 

もっとも近隣の住民にすら知られていない伝承碑も数多く、その実数は不明とされているが国土地理院地図では47都道府県415市町村1402基の自然災害伝承碑について情報が公開されている。

国土地理院地図に記載されている緑のマークが自然災害伝承碑の位置で、地図を拡大すれば具体的な設置場所も確認することができる。

 

優秀な不動産業者はエリアのハザード情報や伝承にも精通しているものだが、日頃から情報収集や学びを大切にしているからなのだ。

 

記事執筆担当_不動産エージェント 奥林洋樹